シャーデンフロイデ
木曜は松本で温泉の日でした。
というか仕事なんですけどねw
前にサウナについて少し書いた記事がありましたが、ちょっと「ととのった」気がします。
サウナや瞑想などで出てくる脳内ホルモンについて少し調べていたんですが、今日はよく「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンについて、面白い現象を紹介します。
脳科学者の中野信子さんの本、色々出てるけど面白くてオススメです。
オキシトシンって、肌が触れると分泌されたりもするんですが、ラットの実験では、傷の治りを早めたり、炎症を抑えたり、痛みを緩和する効果が認められています。
「傷の手当て」って言いますが、手を当てるだけで実際に効果があるわけですね。
また、不安も軽減する効果があるみたいで、オキシトシンを分泌させる薬を注射したラットは巣を離れるようになるそうです。
痛みも不安も取り除く、なんか良さそうなホルモンですよね。
さらに、愛情が深くなるとか、社会性が高まるとか言われていて、一般的な「いい人」にも近づく可能性があります。
社会性が高まると、いい面も多いですが、「シャーデンフロイデ」という感情も湧き上がりやすくなるようです。
シャーデンフロイデって、全然馴染みのない言葉だったんですが、要はネットスラングで言うところの「メシウマ」、「他人の不幸で今日も飯がうまい」という感情ですね。
「何で社会性が高いとメシウマなの?」って思うかもしれませんが、自分の属する集団を維持しようという気持ちが強くなると、人は集団の中で他と異なる人を排除しようとします。
1人だけ違うという事は集団を崩壊させる可能性があると感じるようです。
腐ったミカン的発想。
お前たちは腐ったミカンだ。っていうセリフが懐かしいですね。
誰かの不幸で嬉しくなるだけでなく、基本的には誰かを攻撃する感情になります。
しかも、本人からしたら正義感からそういった行動を取る場合もあります。
学校の「いじめ」とかって、ちょっと変わった子が対象になる事が多いと思いますが、そういう子を攻撃することに躊躇ないのはこの感情からだったりします。
直接攻撃するのは仕返しのリスクがあるし、他人を蹴落としても自分には何の得もないんですが、集団維持のために「いじめ」が気持ちよくなるように脳ができているんですね。
いじめはダメだよって言っても気持ちいからなかなかやめられないんですね。
麻薬を禁止してもやめない人がいるのと同じですね。
基本的に同質化が強い集団で起きやすくなります。
「この集団はこうでなくちゃダメ」っていうルールやイメージが強いと、それから外れる人を徹底的に排除したがりますからね。
(強い集団を作る方法としては有効だと思います)
決まりの多い夫婦は離婚率が高いのもその類だと言われてますね。
という事で、「メシウマ」とか「嫉み」とか「いじめ」とかって人間が集団を維持して生き残るために獲得した能力で、とても大事だったものです。
だから、集団の中で異質なものを排除したくなることは仕方ないと思います。
寧ろとても人間らしいと言えるかもw
でも、ヨガでもよく話に上がりますが、みんな違いますからねw
「この集団においては適切じゃない」と思ったらそこにいて欲しくないと思いますが、それがその人自体を否定することでない方がいいと思います。
例えば、僕のダンスチームにうちのお母さんは絶対入れないし、うちのチームのメンバーと一緒に働きたくもないです。
でもみんな大切です。
集団から排除すると言うよりは、距離感や分類を考えた方がいいですよね。
生きている人みんなが素晴らしい存在だと本当に思うし、尊い存在だと思いますが、その中でも特に大事な人がいるし、関わり方も人によって違います。
シャーデンフロイデを感じたら、「相手の人の分類を間違ったな」と思った方がいいかも。
「なんで孫正義さんはあんなにお金持ちなんだ!俺も働いてるのに!」とか思っても収入の面で同列に考えるのが間違ってますよねw
人間にはそういう機能があるって思って、対処法も持っていれば、あまり困らないかと思います。
そんな面白い働きもあるオキシトシンさんでした。
HIROKI
日頃、一般の方向けに理想の見た目や機能を持った体づくりを指導しつつ、その知識を使って自らのトレーニングをしています。 このブログではヨガを実践する方向けに、体の仕組みに基づいた技術向上の方法、ヨガの哲学に関して、論理的に分析して理解を深めるという内容を発信していきます。 興味があれば是非読んでみてください。
パーソナルトレーニングやグループレッスンに関して、基本的には上田市内で行なっていますが、遠方への出張も可能です。
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