長野県上田市のヨガインストラクターHIROKI

長野県でヨガのインストラクター、ダンサー、トレーナーとして活動しているHIROKIです。ヨガのポーズと解剖学、ヨガの哲学と近代哲学、感覚的なヨガの知識と、論理的に説明のできる知識を照らし合わせて、ヨガの疑問を紐解いていきます。少しでも生活の質向上に役立てれば嬉しいです。

力を抜くには

昨日お客さんと話していたんですが、何か運動している時に余計な力を抜くって難しいですよね。

 

 

スポーツをしたり、ダンスをしたりすると、大抵最初は肩とかに余計な力が入ってしまう人が多いです。

僕も新しいことをやると力みます。

 

そして教える側としては「力を抜いて!」というアドバイスをする事が多いですが、「力を抜いて」と言われて力を抜けるのは、力を入れている実感がある人だけです。

無意識に入ってしまう力は意識的に脱力する事がなかなか難しいわけですね。

 

これは脳から筋肉への信号が「力を入れろ」はあるけど「力を抜け」は無い事が関係してるんじゃないかと思います。

 

筋肉って力を入れる時は縮まります。

社長(脳)からの命令を部長(神経)が社員(筋肉に伝えるとして、働け!(縮め!)という命令はあっても休め!(緩め!)という命令は来ない的なw

 

 

じゃあどうやって休むの?というと、働け!という命令が来なくなったら自然に休むようになっています。

上司が見ていないところでここぞとばかりにサボる感じw

 

 

そして自分が命令されて働く時は命令が終われば休むんですが、同僚(他の筋肉)が命令を受けた時に、なぜか一緒に働いてしまった時は同僚の仕事が終わるまで付き合っちゃうんですよね。

 

余計な力が入っちゃう人は性格のいい筋肉をお持ちですねw

 

 

という事で、自分の仕事じゃない時は働かないようにする事が出来ればOKです。

筋肉さんには「いい人」を卒業してもらいましょうw

 

 

余計な力を入れないポイントはいくつかありますが、

①土台の安定

②気持ちの安定

③隔離

④床反力

⑤裏側の筋肉

今日はこんな感じでしょうかね。

 

①土台の安定

これは②にも繋がるんですが、基本的に不安定な場所になっていると余計な力が入ります。

普通の道路を歩く時に比べて、綱渡りをする時は体が力むと思います。(慣れてれば別ですが)

 

転倒した時に体を守るために筋肉が硬直してくるんですよね。

その結果転びやすくはなっちゃうんだけどw

 

そんな風に地面の影響も受けるんですが、体の中にも土台はあって、立っているのであれば足の裏が地面に接して土台を作ります。そして、カカト、脛、腿、骨盤、背骨、肩甲骨、腕という風に上に積み重なっているので、1つ下の骨が土台です。

 

 

つまり腕を動かす時に安定感が出るには、それより下の骨を安定させないといけないです。

その土台が綱渡りを状態だと、それより上の筋肉は緊張するって事ですね。

 

土台の安定=下から支える。

 

 

②気持ちの安定

人前が苦手な人とかは大勢の前に立つと緊張すると思いますし、人に見られながら初めてのことをするとかも緊張するかもしれません。

緊張するような精神状態は、いわゆる戦闘態勢なので体を守るために力が入ります。

 

 

これは土台がフラフラしていても気持ちが不安定になる可能性があるので①が重要だったりもします。

 

また、失敗が許されない状況であるほどに緊張は高まりますので、自分で失敗を許してあげる事が出来れば結構解消します。

「これができなきゃカッコ悪い」→「できなきゃダメだ」→「絶対に失敗しないようにしよう」となってくるとどんどん力みます。

 

「これができなきゃカッコ悪い」→「できたら嬉しいし、できなくても自分は自分」→「やれるだけやってみよう」ぐらいな感じだと緊張しにくいかと。

失敗したとしても自分が許してくれるなら安心ですからね。

 

これは綱渡りをビルの間でやって、落ちたら死ぬ状況なのか、

 

練習場でやって、下はクッションなのかの違いです。

 

 

どんな失敗をしても自分は自分を許してあげれるようにしておけば解決しやすいかも。

 

気持ちの安定=自分を許す。

 

 

③隔離

これはトレーニング方法ですね。

余計な力を入れないようにするには、どこか一点だけを動かす練習が割と有効とされています。

ダンスではアイソレーション(隔離)って言ったりします。

 

https://m.youtube.com/watch?v=QijUlgVKGTY

 

肩だけとか、胸だけとか、色々な部位を動かす時に他はお休みさせておきます。

(実際はどこかだけを動かす時には別のどこかが反対に動いてバランスを取っています。)

 

これは「この仕事、誰かやっといて〜」と一括でなんとなく命令していたのを、「「Aくんよろしく」とか「Bくんお願い」とか指名していく練習です。

 

「誰かやっといて」の瞬間、「多分これ自分じゃないよな〜」と思ってもちょっと緊張しますよねw

 

「誰かこのデータの打ち込みよろしくね」という命令だとみんなが反応してしまいますが、もしいつも「Aくんはデータ処理が抜群に早いし性格だから今日も頼むわ」とか、

 

「Bくんはデザインセンスが最高だからこの資料のチェックまたお願いできる?」とか言われていた場合、

 

 

「誰かデータ打ちこんどいて」と言われた瞬間、Aくんは「俺がやったほうが早いな」と思うし、Bくんも「これはAくんがやったら効率的だな」と思って無駄がないです。

 

 

結果的に上司の曖昧な命令でも余計な力を使わないようになれるわけです。

 

隔離=チームプレイ。

 

 

④床反力

地球場ではどこでも重力があります(NASAの実験室とか以外)。

それだけだとあっという間に地球の中心に行ってしまい、マグマでとろけますよね。

 

 

説明するまでもないけど、そうならないのは地面があって、落ちるのを止めてくれているからです。

つまり重力が上から垂直に働いて、同等の床反力が真逆の方向に働いているわけです。

 

 

そんな床の力を使って、例えば手を上に上げる時、足の裏で地面をしっかり押すと床から力をもらえて腕の力は抜けやすいです。

 

でもこの時、腿やお腹の力が完全に抜けていたら、なかなか力が伝わらず、結局腕に余計な力が入りやすいです。

 

これは例えばプロボクサーのパンチを受けるとして、素手で食らったら最悪死にますよね。

ボクサー(足)からの力がストレートに自分(手)に伝わります。

 

 

でもグローブをしてもらえば一命は取り留めるかもしれませんし、死ぬかもしれません。

 

 

でももし間にバランスボールを挟んで打って貰えば、ふき飛ぶとは思いますが、生きていられる気がします。

 

 

さらに、間が高級羽毛布団だったら、もはやノーダメージです。

 

「かかってこいや」という感じになるかもしれません。

 

 

このように足の裏から腕までの間に緩んだ状態のところが多いほど力は伝わりません

床から動かしたい部分までを無駄なく伝えましょう。

 

床反力=素手のパンチ

 

 

⑤裏側の筋肉

これは1つのテクニックです。

筋肉は縮ませる命令はあるけど、緩む命令は無いと説明しました。

 

なので、意識した部位は縮まりやすいです。

腕を上げる時に肩の筋肉を使いますが、腕まで余計に緊張してしまうことがあります。

 

 

そんな時、例えば上腕三頭筋に力みがあるとわかれば、上腕二頭筋を意識してみるといいかもしれません。

 

 

上腕二頭筋を縮めるわけではないんですが、そこに意識をしていると三頭筋に力が入りにくい場合があります。

 

上司がAくんに命令をするわけじゃないんだけど、ずっとAくんの方を見ていたらBくんは油断しますよね。

そんな風に「自分に命令は来ないな」と思わせるイメージでしょうか。

 

裏側の筋肉=油断させる。

 

 

という事で、力を抜く5ステップでした。

もっと色んな観点がありますし、細かく説明するともっと長くなりますが、パッと思い浮かぶのはこんな感じですね。

よく力んでしまう人はやってみてはいかがでしょうか。

 

 

HIROKI    

日頃、一般の方向けに理想の見た目や機能を持った体づくりを指導しつつ、その知識を使って自らのトレーニングをしています。 このブログではヨガを実践する方向けに、体の仕組みに基づいた技術向上の方法、ヨガの哲学に関して、論理的に分析して理解を深めるという内容を発信していきます。 興味があれば是非読んでみてください。    

 

パーソナルトレーニングやグループレッスンに関して、基本的には上田市内で行なっていますが、遠方への出張も可能です。  

 

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